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これは、MIAの語り部であり、実践者である今井清二郎氏が、富岡の青年会議所のメンバーにMIAについての熱き思いをメールでつづったメッセージです。
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 MIA通信 番外編
 世代観
 

会員開発室大橋一家一同様

昨日は夜遅くまでありがとうございました。
若い諸君と一緒にリラックスして時を過ごすことが出来ました。
これからMIAのプログラムに毎週取り組むとお聞きして、心からエールを送ります。
大橋直前が言っていたように、一会員として出来る最高の行動様式は、全ての会合に欠席することなく参加することなのです。
少々の都合があっても、自分が考えてそれほど意義を感じなくても、会が多少面白くなくても、出席させていただくのです。
会に参加し、もし不十分なことがあったら、心の中で「俺ならこうするけど・・・・・」という意見や感想を持つことだと思います。そうすれば、自分がリーダーになったときに役立てることができるのです。
ただし、今はそれを口に出してはいけませんよ。
あくまでも自分の感想にしかすぎないのですから・・・・・。実際に自分でやってみたら、なかなか思うようには出来ないのです。
それが青年なんですから。
以下に青年の特長の話をしてみたいと思います。

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もう25年も前のことですが、富岡青年会議所で塚本勝義先生の講演会がありました。
塚本先生は、茨城大学の当時名誉教授で富岡に来た翌年亡くなってしまいました。
先生の講演は素晴らしく、誰に聞いて貰っても最大限の賛辞をいただけます。
講演テープは多数の先輩がもっていますので一度聞いてみてください。

さて、先生の講演テーマは「世代観」で、人間の一生を

「幼児期」「少年少女期」「青年期」「壮年期」「老年期」
の五つに分けてその世代の特長を具体的な例を挙げながら面白おかしく、そして、笑いながら「そうだその通りだ」と納得するように話してくれました。
青年会議所での講演なので中心は、「青年期」のことです。
先生は「青年期」の特長を次のように挙げられました。

@ 自信力と実力との間に大きな開きがある。
A すぐに批判する。
B 反発力が強い。
C 動揺性が強い。
D 部分と全体をはっきり把握できない。

この五つの特長は、青年には理想や夢がある、純粋な考え方をする、経験不足の点がある、若々しいエネルギーにあふれている、という特徴から引き出されるものであり、これは決して欠点ではなく、青年期だからこそ認められる特長なのだと力説していました。
@ 理想や夢があるから、「親父のやることは時代遅れだ。こんなやり方ではうまくいかない。俺がやれば・・・・・・」などと腕まくりしてやろうとする。しかし、実力はまだないのだから、失敗することが多い。つまり、自信力と実力との差は大きいのである。
A やはり、理想が高いから人のやることが我慢できなくて、社会にも、リーダーにも、先輩にも批判の目を向ける。青年の批判には悪意はない。純粋な批判なのだ。青年は大いに人を批判すべきなのだ。
B 人に注意をされたりすると、青年は反発をする。これは、エネルギーにあふれている証拠。
「ぐずぐずしないで早く行って来い!」「いまいぐ!」、先生は青年の反発は相手の調子に合わせる調和運動だと言っている。愛すべき反発ですね。
 

C 今鳴いたカラスがもう笑う、というのは子供のことだが、青年期では考え方がいつも動揺してるのが特長だと先生は言う。「俺がやれば・・・」と自信を持って仕事に臨むが、ちょっとうまくいかないとすぐに落ち込んでしまう。あんなに未来が輝いていたのに真っ暗になる。しかし、また次の日、ちょっとした良いことがあると生き生きとしてくる。
理想と現実の狭間で揺れ続けているのだ。
D 青年期には価値体系(哲学といっても良い)が完成していないから、全体と部分の違いが把握できない。「全く青年会議所はどうしょうもない。酒ばかり飲んでいる」という批判をする人もいるが、これは間違っている。青年会議所と言って全体のことを指しているが、酒ばかり飲んでいるのは特定の個人なのだ。
こんなとき、だから俺は嫌いだ、という目で青年会議所を判断したらJCに積極的になれない。
しかし、これも悪いことではない。全てを分かりきっていないからこそ、青年は思いきった行動が出来るのだ。

この考え方は、BOOK LETの「行動するJCマニュアル」の中の「10.JCを卒業するまでに」の項に掲げてある。

青年期は、「自信力と実力との間を、批判や反発をエネルギーに、激しく動揺し、やがて、経験の積み重ねによって、この揺れが小さくなりながら自信力の高さまで実力が上昇していくのである。
私達は、JCを卒業するまでに、この青年期の特長を脱皮しなければならない。それが、JC時代の大きな命題となってくるのである。今のままでJCを卒業してはならない。
青年期というカラを脱ぎ捨て、ドラマチックな人間革命を遂げることが、JAYCEEのもう一つの目標とならなければならない。」

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是非、青年らしい真剣な取り組みで、議論百出、侃々諤々、批判・反発、理想・悩み、ごったまぜのMIA勉強会をしてください。
そして、疑問が生じたら、いつでも声をかけてください。
同じようなことをしながら、私たちも40歳を越え、そろそろ老年期に近づいている世代にまでたどりついているのですから・・・・・・
終わりに、論語の言葉を三つ四つ・・・・・・・

「子曰く、年四十にして悪(にく)まるるは、其(そ)れ終わらんのみ。」

「子曰く、後生畏るべし。いずくんぞ来者の今に如(し)かざるを知らんや。四十五十にして聞こゆること無くんば、これまた、畏(おそ)るるに足らざるのみ。」

「子曰く、教えありて、類(たぐい)無し。=有教無類」

「子曰く、学びて時にこれを習う。亦(また)、説(よろこ)ばしからずや。朋(とも)遠方より来る有り。亦、楽しからずや。人知らずしてうらみず。亦、君子ならずや。」

MIA勉強会の成功を祈ります。


2001.7.12
今井清二郎
seijirou@cronos.ocn.ne.jp

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